U.日教組・教科書関連:時系列




竹島・尖閣の記述増、中学教科書:2011/03/31、04/23朝刊

 ◇竹島・尖閣の我が国固有の領土は2社。理数のページが大幅増、脱ゆとり。
 ◇日本文化を教える内容が盛り込まれたが、中韓に配慮する自虐史観が相変わらず残
  っている。
 ◇外国人参政権については、差別の項に記載。憲法違反と参政権は国民の権利の原則
  が軽視されている。
 ◇天皇制に付いて儀礼的を強調。戦前については、大日本国憲法に記述の無い「天皇
  主権」を使って、直接の政治関与を強調している記述が目立つ中で、戦前も政治の
  実権は政府と議会に任せ、直接統治していないとの記述もある。
 ◇憲法九条を盾に、東京書籍は武器を持たないというのが日本国の立場ではなかった
  かと記述。
 ◇自衛隊については、意見違反とする意見を強調。国際貢献などに対し冷淡な記述が
  目立つ。
 ◇共産主義については、肯定的記述が目立ち何故崩壊したかに付いての記述は無い。
 ◇マッカーサの軍事外交合同委員会で述べた部分が削除された。
  「日本は八千万に近い膨大な人口を抱え、それが四つの島にひしめいていることを
   理解しなくてはなりません。彼らは工場を建設し、労働力を有していました。
   しかし、彼らは原料を得る事が出来ませんでした。日本は絹産業以外には、
   固有の産物はほとんど何も無いのです。彼らは綿が無い、石油が無い、錫が無
   い・・・そしてそれら一切のものがアジアの海域には存在していたのです。
   もしこれらの原料の供給を断ち切られたら、千から千二百万人の失業者が発生
   するであろうことを彼らは恐れていました。したがって彼らが戦争に飛び込ん
   でいった動機は、大部分が安全保障の必要に迫られてのことだったのです」
    [東京裁判 小堀桂一郎]




[国教の島の反日教科書キャンペーン]の“はじめに”より抜粋


 2014年3月に産経出版社より出版されています。是非、ご一読をおすすめ致します。

 八重山教科書問題のきっかけは、2010年2月の石垣市長選で、史上最年少となる42歳の中山義隆が当選し、16年ぶりの保守市政が誕生したことに始まる。教育改革に熱心な中山は、教育長に現職高校校長だった玉津博克を起用。この玉津が、学力向上対策の一環として取り組んだのが、教科書選定方法の改革だった。
 玉津の改革は、現場教員が推薦した教科書を実質的な審議もなく「追認」するだけだったこれまでの慣例を打破することだった。教科書選定作業は全国的にも旧態依然としていたから、玉津の改革は先進事例だった。
 しかし、育鵬社版が選定されたことで、反対運動も激化した。
 反対運動で注目すべきは、県教委の“介入”だった。協議会で育鵬社版が選定される可能性が高くなると、日程やメンバーの変更を要請。実際に選定されると、今度は協議会の答申に沿わない竹富町を指導するどころか、むしろ後押しするかのように新たなルールにょる協議の場を設けて、逆転不採択に向けて道筋をつけていった
 さらに、本来の協議会の正当性を認めた国の見解すら否定したうえ、竹富町だけが違う教科書を使用することを是認するという“暴走”ぶりを見せた
 そして、この“暴走”を後押ししたのが、「沖縄タイムス」と「琉球新報」をはじめとする地元マスコミだった。連日の批判報道キャンペーン。それは、連載記事だけでなく、読者の投稿欄にまで及び、改革を推し進めようとする玉津と、そして育鵬社版の教科書を批判。玉津を完全な“悪役”に仕立て上げていった。
 住民運動も、マスコミ報道と足並みをそろえて、反対を叫び続ける。そして、その姿が連日、民放テレビで放映される。ヒステリックなまでに、沖縄に「育鵬社版反対」の声が駆け巡り、作られた民意が大きくなった結果、育鵬社版は、県教委のつけた道筋のままに「逆転不採択」となった。代わりに竹富町が採択した東京書籍版が、3市町統一の教科書として改めて採択されたのだった。
 沖縄は、太平洋戦争で激しい地上戦を経験し、住民をはじめ20万人もの犠牲者を出した。「反戦平和教育」には全国でもとりわけ熱心に取り組んできた県でもある。しかし、それがひとたび米軍や自衛隊に矛を向けるとき、常軌を逸した憎しみのエネルギーに変身することがある。そのことを、教科書問題を通じて痛切に感じた。
 「沖縄タイムス」や「琉球新報」は、育鵬社版の教科書について、「米軍基地被害にほとんど触れていないから、教科書として不適格だ」と主張。尖閣諸島、竹島、北方領七の問題に詳しく触れ、自衛隊の役割を高く評価する記述は「軍国主義的で、戦争につながる。子供を戦争に導く」、行き過ぎた男女平等をたしなめる記述は「男女差別を助長する」などと攻撃した。
 ある教育関係者は「この教科書は、子どもに与えるようなものではない」と断言。現場教員の組織である沖縄県教職員組合のトップも、「育鵬社の教科書が採択されたら、沖縄は全国に恥をさらす」と言い切った。
 しかし、沖縄本島から遠く離れた八重山には、米軍基地も自衛隊基地もない。そのかわり国境に接していて、たとえば尖閣諸島をうかがう中国の脅威を、本島の住民よりも肌で感じている。八重山の住民の立場になってみれば、育鵬社や同じく保守系の著者が執筆した「自由社」の記述が特に異常とは思えなかった
 八重山で教科書問題が過熱した背景の一つに、与那国町で進む自衛隊配備計画がある。与那国町は日本最西端にある国境の島だが、警備力といえば警察の巡査がいるだけで、いわば丸裸に近い。しかし自衛隊配備反対派は、自衛隊に好意的な記述がある自由社、育鵬社版の採択を「自衛隊配備への地ならしだ」と猛反発した
 実は、育鵬社版採択の反対派の顔ぶれを見ると、「反自衛隊」を訴える人たちと同じなのである。それは、育鵬社版を批判するパンフレットが、自衛隊の記述について槍玉に挙げていることからも十分うかがうことができる。
 与那国島は現在でも、自衛隊配備の是非をめぐつて島が二分されている。与那国のみならず八重山諸島への自衛隊配備反対派にとっては、両社の教科書が採択されては「都合が悪い」のである。
 私は「逆転不採択」の現場に立ち会った。そこは、育鵬社版の教科書を何としても阻止するという反対派の常軌を逸した熱気に満ちていた。県教委職員は逆転不採択を露骨に主導した。そして翌日の紙面で、マスコミは逆転不採択を「平和と人権を貫く勝利」とたたえた。言論の自由が保障されている時代に、堂々と魔女狩りが行われたのだ。
 結局、竹富町はいまだに育鵬社版を採択することなく、東京書籍版を使い続けている。教科書無償措置法によると、3市町は同一の教科書を採択しなくてはならないが、違法状態が八重山で起きているのだ。育鵬社版の採択を覆そうとした動きは、法治国家に対する一種のクーデターだったといえるだろう。
 逆転不採択など一連の事態は全国紙でも取り上げられたが、その内実については、多くの人が「沖縄タイムス」や「琉球新報」など地元の主要マスコミの報道を通してしか知るすべがなかったのが実情だ。
 八重山日報は、発行部数ははるかに及ばないが、できるだけ関係者を取材し、客観的な報道に努めてきたという自負がある。地元の主要マスコミの報道だけでは知り得ない八重山教科書問題の本質を伝えることで、「反日左翼勢力」による過剰な攻撃が一つの言論をかき消そうとする異常な実態に日を向けてもらいたい。
                    2013年2月 八重山日報編集長 仲新城 誠




拓殖大・藤岡信勝 尖閣の地に勇気ある教科書改革:2011/08/25正論

 沖縄県石垣は尖閣諸島を管轄しており、昨秋の中国「漁船」衝突事件で一躍、有名になった。その石垣市が今、教科書採択問題で揺れている。

◆「保守」市政の誕生が発端
 4期16年も続いた「革新」市長が昨春の選挙で敗れ、「保守」市政が誕生した。中山市長は、現職の高校校長の玉津氏を教育長に任命。教科書採択手続きの改革に手を着けた。
 教科書の採択は教育委員会の権限だが、法律は複数教委にまたがる共同採択地区の設定を認めており、各教委の代表から成る「採択協議会」を設置し、そこで1種類の教科書を選ぶとされている。
 沖縄県は6つの共同採択地区に分かれている。その一つ、八重山採択地区を構成する自治体は石垣市(4万9千人)、竹富町(4千人)、与那国町(1600人)の1市2町である。人口では石垣市が9割を占めている。
 石垣市の玉津教育長は、八重山地区採択協議会の会長。会長は、2つの改革を推進した。


◆委員構成変更と順位付け廃止
 八重山採択地区協議会は規約を改正して、委員を、3市町の教育長(3人)、3市町の教育委員(3人)、八重山地区PTA連合会代表(1人)、学識経験者(1人)の計8人とした。職員を外して教育委員を入れ、学識経験者を加えたのである。極めて常識的な改善であり、他県のどこにでも見られる構成となった。
 第二は調査員(現場教師)による順位付けの廃止だ。平成2年の文部省通知は、「教職員の投票によって採択教科書が決定される等採択権者の責任が不明確になることのないよう、採択手続きの適正化を図る」よう求めている。にもかかわらず、八重山地区採択協議会の報告書の書式には「採択調査員」、「採択教科書名」、「採択理由」とあり、調査員は1社絞り込みの答申を出し、それ以外の教科書が採択される余地は全くなかった。文部省通知に反する事態が長年放置されていたのである。


県教委の介入を全面的に拒否
 こうした中で県教委の不当介入事件が起きる。教育事務所を通じ、教員出身委員の比率を高めて、保守系の教科書の採択を阻止するという狙いだった。左翼グループが宣伝してきた戦術を、公権力を使って実行に移したのである。
 採択協議会は、総会を開き、県教委の介入を全面的に拒否。一連の会議で、最も原則的な主張を展開したのは与那国町の崎原用能教育長である。
 崎原教育長は「現場の先生の言いなりで組織が形骸化、旧態依然としていた」、教育長と部下の職員が対等の資格で一票を投じる委員になるなど、行政組織の指揮命令系統の破壊であると痛烈に批判した。
 8月22日、玉津教育長は記者会見し、平成17年に県教育庁義務教育課が出した通知の存在を明らかにした。それには「『一種絞り込み』を是正すること」と明記されていた。県教育庁義務教育課の狩俣智課長は産経新聞に対し、「1社絞り込み」について、「それも一つの決め方だ」と容認する認識を示していたが、文科省の通知とも過去に自らが発出した通知とも矛盾する観点から、恣意的指導を行っていたことになる(23日付産経新聞)。沖縄県教委の「指導」の問題点については国会でも質問があり、文科省が調査し国会に報告することになっている。

 注目の八重山地区採択協議会は23日に、規約通り8人のメンバーで会議を開き、非公開、無記名投票によって教科書を採択。この結果を承認する教育委員会は石垣、与那国で8月26日、竹富では29日に開かれる。このうち竹富町の慶田盛教育長は今回の採択に先立ち、保守系の教科書が選ばれても竹富町教委は承認しないと広言している。まだまだ波乱は続きそうだが、日本最南端の採択地区で行われた勇気ある改革は今後、沖縄の教育のあり方を大きく変える端緒になるかもしれない。


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育鵬社教科書採択の武蔵村山市教育長「心理的圧力感じた」
      自宅に不採択要望書 2011/08/17 産経

 全国各地で来春から使う中学校教科書の採択が進む中、「日本教育再生機構」のメンバーらが執筆した育鵬社の歴史教科書の採択が相次ぐ一方、「戦争賛美」などと批判して不採択を求める運動も過熱している。採択の現場はどうなっているのか。東京都の区市町村で大田区とともに初めて育鵬社の採択を決めた武蔵村山市の持田浩志教育長が産経新聞の取材に応じ、組織的な不採択運動について「心理的な圧力を感じ、採択が教育の視点ではなく労働運動や政治闘争になっている」と指摘した。
 8月5日、同市教委の臨時会。傍聴席を満席に埋めた約70人が見守る中、歴史と公民で育鵬社教科書の採択が全員一致で決まると、反対派とみられる人たちから「えー」という大きな声が上がり、委員らに「ひどい」「勉強し直せ」といったヤジも浴びせた。
 同市教委によると、6月ごろから教科書採択に関する要望書が寄せられ始め、その数は採択までに計397通に上った。9割以上が歴史教科書に関するもので、うち7割が育鵬社教科書の不採択を求めており、採択に当たる5人の教育委員の自宅にも数十通ずつ送りつけられたという。
 持田氏は「なぜ公表していない委員の自宅に届くのか。怖いと感じた委員やその家族もいた。静かな環境の中で教科書を判断する状況にはほど遠く、心理的に圧力を感じた」と打ち明ける。
 要望書の発送者は、共産党系の団体や労働組合、弁護士の団体などで、それぞれ同じ文面を印刷したものが大半。不採択を求める理由については「戦争賛美」「憲法敵視」などと書かれていた。
 持田氏はこうした主張に「すべての教科書については文部科学省の検定をパスしている」とし、採択の理由について「国や郷土を愛する態度を育てることを重視した新学習指導要領の趣旨にもっとも合っていたことが大きい」と説明。組織的な不採択運動については「採択が教育の視点ではなく、労働運動や政治闘争になっている面もあると感じる」と語った。
 そもそも教科書採択は、地方教育行政法により、首長から独立した教育委員会の職務権限と規定されているが、東京都内の元教育委員は「実態は教育委員の任命権者である首長の意向が反映される側面もある」とし、「結局、事なかれ主義で、賛否のあるものを避ける雰囲気がある」と振り返る。
 持田氏は「武蔵村山市では、市長が『教育委員会の議論の結果を尊重する』との立場。反対派から圧力を感じながらも、適正な議論に基づいて判断することができた」とした上で「一番重要なのは子供たちにとって、もっとも必要な教科書は何かという教育的視点だ」と話していた。
     ◇
 自虐的な歴史教科書を批判して発行されてきた扶桑社の歴史・公民教科書を継承した育鵬社の教科書は、栃木県大田原市や神奈川県藤沢市、横浜市、東京都大田区のほか、都立中高一貫校10校の中学課程や神奈川県立平塚中等教育学校などで採択された。
 10万人以上の生徒が使用する全国最大採択区の横浜市では、育鵬社不採択を求める集会や街頭活動が繰り返され、採択当日には審議中の会議室の外で男性が騒ぎ続けたため、警察官が駆け付けるトラブルが発生。採択後も市教委に抗議が殺到している。

 沖縄県石垣市など3市町からなる八重山採択地区協議会では、地元教育長経験者や地元メディアなどが「戦争美化の教科書を採択させるな」と反対運動を展開。県教委が採択の延期や委員の追加を求めるなど「不当介入」した問題が国会で取り上げられた。


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横浜市の育鵬社教科書採択 一方的批判続く:2011/08/08産経


 横浜市教育委員会は4日に同市立中学で来春から使う歴史、公民両分野の教科書に育鵬社版を採択した。同市教委が2年前に公立学校では全国で初めて自虐史観を批判する自由社版を採択した経緯もあり、今回は育鵬社を名指した。採択後も市教委に抗議が殺到する異常な事態が続いている。


■「読み比べてない」
 「メールやファクスが県内外から大量に届いて、とても数え切れない」。横浜市教委の事務局には育鵬社教科書の採択直後から職員が対応に追われた。同じ育鵬社教科書を採択した藤沢市教委や県教委にはほとんどなく、横浜市の過熱ぶりが際だった。
 背景には、同市教委が2年前に自由社教科書を市内18区のうち8区で採用。今回から全市共通で全国最大の採択区とあって、不採択を求める集会や街頭活動が繰り返された。
 両社の教科書を「戦争の美化」「憲法軽視」と指弾する文書が配られ、教科書が一般にはあまり読まれない中、これらが独り歩き。不採択運動の批判の趣旨は、例えば「戦争の美化」は「日本の侵略や植民地支配の加害を直視しない」。「全体がアジアの独立を鼓舞するものという文脈」という指摘もある。
 育鵬社教科書は、戦争初期の勝利がアジアに独立への希望を与えたと記述し、各国の自主独立をうたった大東亜共同宣言を紹介する一方で、大東亜共栄圏を「表向きの目的」と明記。進攻した地域で多くの犠牲者を出したことなども記載し、事実を踏まえ多面的に書いている。「美化」は主観的な見方といえそうだ。


■主観的なイメージ
 4日の審議は歴史観に踏み込んだ。委員6人のうち4人が育鵬社に投票し、「多面的、多角的に判断しているか」「日本に胸を張り、将来に夢をはせられる教科書を」などの判断基準を示した。別の教科書に投じた委員から「歴史認識に関して極端でないことが大切」「歴史観より基礎的、基本的な知識や概念の習得を」などの意見も出た。
 不採択運動では「問題だらけで特殊」と扱われる育鵬社だが、山田巧教育長は採択後の会見で「検定を通っている教科書の中で濃淡があっても使用に問題はない」と述べ、こうした見方を否定した。主観的なイメージが独り歩きしないよう、幅広い層が教科書を読んだ上での議論が必要だ。
   ◇ ◇ ◇
 育鵬社と自由社の教科書 育鵬社は自虐的な教科書を批判し平成14年から発行されている扶桑社の歴史・公民教科書を継承した会社。執筆は「日本教育再生機構」のメンバーらが中心。自由社の教科書は歴史教育の改善などに取り組んできた「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーらが執筆した。





拓殖大学客員教授・藤岡信勝 沖縄県教委の指導はなぜ違法か:2011/09/14

 正規の手続きで行われた市長選の結果が気に入らないとして、県の選挙管理委員会が乗り込んできて選挙の規則を変更させ、選挙をやり直しさせて別の候補を市長に当選させたとしたら、誰もがそれは違法であり、その県は行政の恣意がまかり通る無法地帯となってしまっていると断じるだろう。それと同じことが沖縄県の教科書採択で起こっている。違法行為の主体は沖縄県教育委員会である。


◆県教委の票読み?

 教科用図書八重山採択地区協議会(会長=玉津博克石垣市教育長)は8月23日、来春から使用する中学校教科書を選定し、石垣市と与那国町は26日の教育委員会で採択した。竹富町は27日の教育委員会で、公民教科書についてのみ協議会が答申した育鵬社ではなく東京書籍を採択した。そこで協議会は、規約に基づき、31日に、3教育長からなる役員会を開いて再協議し、再び育鵬社を選んだ。これによって同地区の教科書採択事務はすべて完了した。

 ところが、竹富町は9月2日の教育委員会で再度、東京書籍を採択した。沖縄県教委は、協議に従うよう竹富町を指導するのが当然であるのに、保守系の教科書を排撃する沖教組などの運動と一体となった地元紙の激しいキャンペーンに迎合し、育鵬社の採択を覆す作戦を開始した。3教育委員会の個々の教育委員の育鵬社教科書への賛否は、石垣市(3−2)、与那国町(2−1)、竹富町(0−5)である。3市町の13人の教育委員全員を集めれば、(5−8)で逆転させることができる−。

 県教委が目を付けたのは、八重山教育委員協会(会長=仲本英立石垣市教育委員長)という組織。教科書採択とは何の関係もなく、八重山地区の教育委員全員が加入する親睦・研修団体である。県教委は8日、協会の臨時総会を招集させて13人の教育委員を一堂に集め、県教委の4人の職員を乗り込ませた。県教委は、その場を教科書を採択するための「協議」の場であると一方的に宣言し、多数決で、育鵬社の不採択と東京書籍の採択を決定した。以上が「逆転劇」のあらましである。この県教委の指導は、違法であり無効である。以下、論証する。


◆文科省見解による検証

 県教委の作戦がお膳立てされつつあった7日から8日にかけて、東京永田町の国会議員会館では、義家弘介・自民党参議院議員が文科省の山中伸一初等中等教育局長らを呼んで八重山地区の教科書採択問題に関する文科省の見解を聞き、確認書を作成した。以下、確認書からの引用は【 】で示す。

 まず、第一に、教科用図書八重山採択地区協議会は、法律に基づく正規の機関である。文科省見解は次の通り。【石垣、与那国、竹富の三市町合意の上で設置され、選定教科書を協議してきた八重山地区採択協議会の議論、および結論は、『義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律』の第13条4項における、「同一の教科用図書を採択」するための「協議」において出された結論に該当する】。つまり、文科省は、協議の結論が法的に有効であることを明確に認めているのである。

 第二に、協議会の法的正統性について、疑義が出されたことは一度もない。文科省も【八重山地区採択協議会には、竹富町からも参加しており、そこで出された結論には法律的に整合性がある】と述べている。沖縄県教委も協議会を正規の機関として認めていたことは、玉津会長宛指導文書を発出していたことからも自明である。


◆尻尾が犬振り回す非民主性

 第三に、採択協議会は、規約通りの手続きに基づき採択事務を完了ずみで、どこにも瑕疵(かし)はない。県教委は一度も採択協議会の手続きの瑕疵を指摘していない。従って、これ以上「協議」したり、新たな協議機関を設置したりする必要はなく、その法的根拠もない。

 第四に、文科省は【三市町の教育委員会が、それぞれ、「新たな協議の場」を設置することに「合意」するなら、別の「協議の場」を設定し、議論することもあり得る】ともしたが、合意は存在しない。しかも、【県教委の法律に基づいた権限は、各教育委員会への「指導・助言・援助」であり、「新たな協議の場を作ることを促す」ことは出来ても、主体的に「協議の場を設置する」ことは出来ない】としている。

 しかるに、沖縄県教委義務教育課は7日夕、「説明資料」なる文書を発出して、8日に開催される八重山教育委員協会を無償措置法第13条4項に定める協議として位置づけるとし、当日は前述の通り、職員4人が乗り込んできて、その旨を宣言した。県教委は「指導・助言・援助」の枠を超えた、違法な介入を行ったのである。

 猪俣智・同課課長は「3つの教委の全委員がそろっており、最も民主的だ」と述べたが、民主主義を言うなら、人口4000人の竹富町の教育委員5人が、5万人以上の他地区にその意思を押しつけた非民主的結論と見るのが至当だろう。県教委の介入は問題を無用に混乱させた違法行為である。


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育鵬社の一転不採択、「無法」な県教委:2011/09/09朝刊

 8日、石垣市と与那国町、竹富町からなる「教科用図書八重山採択地区協議会」で選定された育鵬社の教科書が一転、不採択とされた。識者からは県教委の“ご都合主義”の指導に「育鵬社反対運動と一体」と批判の声が上がった。
 8日に開かれた3市町の教育委員全員による協議。県教委の関係者は石垣市教委の関係者にささやいた。採決による採択のやり直しを強引に求める県教委に対し、石垣市の玉津博克教育長は退席。約1時間にわたり“抵抗”を続けた。
 育鵬社を選定した8月の同協議会では、3市町の教育長を含む教育委員2人ずつと学識経験者、保護者代表(PTA)の8人による採決で、賛成5、反対3だった。しかし、教育委員全員の13人では竹富町の5人が全員反対のため、採決に持ち込まれれば不採択が目に見えていたからだ。
 そもそも教育委員全員による8日の協議は、採択に関する法的権限のないものだった。竹富町側が育鵬社を2度にわたり拒否したため、県教委が打開策検討の場として開催を要請した。
 ところが前日に急遽、採択やり直しの場として位置づけると決定。協議では県教委の担当課長が「協議には法的拘束力がある」と強調し、議論を進めた。文科省は「3市町の合意」を条件に協議を採択の場として認めたが、石垣、与那国両市町側が「合意はない」としており、今後、採択の有効性が焦点となる。その文科省は、これまで「県教委が事態を収拾すべきだ」という態度を崩していない。
 同協議会関係者は「まるで育鵬社を不採択とするためのような指導で、県教委は無法状態だ」と非難。ある教育委員経験者も「民主的に決まった議決を県教委が横暴に覆した。各地で同様の事態が起きた場合、採択制度に基づく議決が守れなくなる」と懸念を示す。
 ジャーナリストの櫻井よしこさんは「育鵬社の教科書は国の検定を合格したにもかかわらず、沖縄のメディアは連日、キャンペーンを張り、批判し続けた。県教委は本来、公正な採択を守る立場のはずなのに、批判に流され、加担してしまった」と逆転不採択を批判する。



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【教科書問題】文科省、竹富町指導へ 2011/09/16HP

 沖縄県石垣市、与那国町、竹富町からなる「教科用図書八重山採択地区協議会」が選定した育鵬社の公民教科書を竹富町が不採択としている問題で、文部科学省は14日、沖縄県教委を通じて同町に、同協議会の選定に沿った採択を行うよう文書で指導する方針を固めた。採択教科書の文科省への最終報告期限の16日までに、教科書無償措置法の規定に従った採択を行うよう是正を求める。
 教科書無償措置法は採択地区内の教委は同一教科書を採択するよう求めており、石垣、与那国の2市町は同協議会の選定通り育鵬社の教科書を採択したが竹富町は不採択に。地方教育行政法で採択権限は市町村教委にあるため、文科省は県教委に3市町の協議で一本化するよう指導してきた。
 しかし、今月8日、県教委の主導で、3市町の全教育委員が参加した「新たな協議の場」を設定。県教委は「3教委の合意があった」として育鵬社を不採択とし東京書籍を採択した。
 石垣、与那国の2市町側は文科相に協議の無効を申し立て。文科省は当事者2教委の訴えを重視し、協議は無効と判断した。その上で違法状態が続くのは竹富町に原因があるとして、是正を促すよう指導する方針を固めた。


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沖縄教科書採択問題「11月末までに決着を」文科省:2011/10/31日経

 沖縄県八重山地区(石垣市、竹富町、与那国町)で来春から使う中学校の公民教科書が決まっていない問題で、文部科学省は31日、県教育委員会に対し、11月末までに3市町で使う教科書の数を報告するよう要請した。
 森裕子副大臣が、大城県教育長と面会。現時点で無償配布の対象になる教科書は3市町の採択地区協議会が8月に選んだ育鵬社版とし、これに反対して東京書籍版を採択した竹富町には自費での購入を認める内容だ。
 一方、県教委は9月に3市町の全教育委員が参加して開いた協議で決まった東京書籍版の採択が有効と主張。文科省とは平行線のまま。


  ◆八重山教科書採択 有償は制度を崩壊させる:2011/11/01産経
 沖縄県八重山地区の中学公民教科書採択問題で中川文部科学相は、採択地区協議会が決めた育鵬社とは別の教科書を採択した竹富町教委を無償措置の対象外とし、有償配布を認める方針を明らかにした。
 法律を破って不当に決められた教科書を有償で容認するのは、金を出せばルール無視が許されるかのような危険な判断である。竹富町の違法な決定を正さずに「ごね得」を許せば採択制度崩壊も危惧される。広域採択は、教科書無償措置法により同一地区内で同じ教科書にするよう求めている。適正な手続きを経た決定に従えないというのでは法治国家が成り立たない。文科省は方針を即時撤回し、県や竹富町に適正な指導をすべきだ。
◆“無法状態”の沖縄県教委 八重山問題 越年の可能性:2011/12/05 産経
 沖縄県八重山地区(石垣市、与那国町、竹富町)の中学公民教科書が一本化されない問題は、採択期限から3カ月が経過してもなお決着がつかない状態が続いている。省令に基づく期限を優に過ぎているにもかかわらず、文部科学省が新たに設定した期限を「法的根拠がない」として守らず、閣議決定した政府見解に反する指導を行う県教委。文科省は新たに年内という期限を設定したが、“無法状態”と化しているだけに、越年の可能性も出てきた。


教科書は寄贈で調達 町費使えず「無責任」批判も 竹富町:2012/02/23産経

 沖縄県八重山地区(石垣市、与那国町、竹富町)の教科書問題で、採択地区協議会の答申に従わず、独自の教科書を採択したため文部科学省から自費購入を求められていた竹富町教育委員会は2日、町民から教科書の寄贈を受けることを決めた。町民の理解が得られず、町費から支出できないための苦肉の策だが、関係者からは「無責任」と批判の声も出ている。
 採択地区協議会は昨年8月、来年度から使う中学公民教科書に育鵬社を選定。石垣、与那国両市町は答申通りに採択したが、竹富町は東京書籍を採択し、地区内で同一の教科書採択を求めた教科書無償措置法に違反する状態になった。
 このため文科省では県教委を通じ、竹富町に育鵬社を採択するよう指導。育鵬社を採択しない場合、無償措置の対象外とする方針を示す一方、東京書籍の自費購入案も提示したが、竹富町はあくまで東京書籍の無償供与を求めてきた。
 しかし、文科省も方針を変更するつもりはなく、このままでは最悪、生徒たちの手元に教科書が届かない事態となりかねないため、竹富町教委は現実的な対応を模索してきた 町教委によると、東京書籍版教科書の購入費は21冊でわずか約1万5千円。教育委員からは「文科省の言いなりになる」と自費購入への反対意見が出る一方、「5人の教育委員の責任で購入して寄贈してはどうか」という意見も出たが、慶田盛安三教育長は「責任を取らされたような形になる」として認めず、寄贈を受けることに決めた。
 慶田盛氏は「引き続き、文科省に無償供与を求めていく」としているが、地元採択関係者は「ルール違反を犯しながら他人のお金でしか解決できないとは教育行政の責任者としてあまりに無責任」と批判した。


中学公民教科書:沖縄・八重山問題 竹富町に現物寄贈へ、一般市民から
 沖縄県八重山地区(石垣市、竹富町、与那国町)で来年度から使われる中学の公民教科書を巡って、八重山採択地区協議会の答申と異なる東京書籍版を採択し、文部科学省から自費購入を促されている竹富町教育委員会は、複数の一般市民から教科書の現物寄贈を受ける方向で調整に入った。22日に開催予定の臨時会議で現物寄贈受け付けを確認する方針。
 採択結果の有効性や教科書購入費の負担を巡って同省と町教委の見解の対立が続く中、暫定措置ながら、来年度の新中学3年生への教科書配布が遅れる事態は回避される見通しとなった。
 関係者によると、町教委に現物寄贈の申し出があったという。新年度の必要冊数は21人分で費用は約1万5000円。寄贈教科書は東京書籍版とすることで議論を進めている。沖縄県教委の担当課は現物寄贈について「教科書の調達方法の定めはない。文科省も問題ないという認識だ」としている。(毎日2012/02/23)
※なにも解決していない。こりおしすれば、わずか数名のわがままが通るという前例を作ることになり、教育の中立性を失ってしまいます。しかも、教職員に対する父母と生徒からの信頼をも失うことでしょう。(登録者)



不可解な石川県の育鵬社逆転不採択:2011/12/05産経

 石川県の小松市、能美市、川北町で同じ教科書を選ぶ小松・能美採択地区が、教科書改善の会(屋山太郎代表世話人)のメンバーが執筆した育鵬社の中学校歴史・公民教科書を市町教育委員会の採決結果に反して逆転不採択にしていた。
 9月21日の県議会予算特別委員会で宮元陸氏(自民)が追及した。小松・能美地区では、7月20日に能美市教育委員会が採決の結果、5対0で帝国書院を採択すべきだと決定。一方で、21日に小松市教育委員会が4対1で育鵬社、22日に川北町教育委員会が5対0で育鵬社を決めて、26日の採択協議会に臨んだ。
 3市町のうち2市町が育鵬社を推したことで、採択協議会では育鵬社が選ばれるはずだが、結果は不採択になった。協議会は3市町の教育長、学校教育課長と保護者代表で構成されており、小松市と川北町の学校教育課長は教育委員会の採決結果を伝達すべき立場にありながら、育鵬社を推さなかったという。
 宮元氏は関係者の話として、この過程で県教委事務局が育鵬社を採択しないよう市町教委事務局に対して圧力をかけたと明らかにした。女性の委員3人が自虐史観で驚喜されているところはないかと疑問を呈したり、竹島について日本人として知らなければならないと発言。教育長と教育委員長は「採択員の考えを総合的に判断して学校現場に説明できる教科書を」と、意見は対立した。市教員の幹部職員が女性員二人に「あなたがた教育委員の意見は重い。発言には全て責任を取らなければならない」と圧力とも受け取られる発言をしてた。幹部職員は「教育委員の重さを話しただけで、育鵬社を採択させないためではない」と説明している。
 採択協議会を事務方中心で構成することは、採択の権限が教育委員にあるという法の趣旨に反している。沖縄県八重山地区(石垣市、竹富町、与那国町)が育鵬社の公民教科書を採択したのは、協議会の構成を教育委員中心に改めた結果だった。
 小松・能美採択地区協議会の構成を定めた設置要綱を、市町教委員事務局が教育委員に諮らずに決めていたことも判明。課長が教育委員会の採決結果を代弁しなかった問題とともに、教育委員会制度を否定する違法性の強い採択といえそうだ。
 また、県立中高一貫校の金沢錦丘中(金沢市)の教科書を決めた8月9、11日の県教育委員会で、竹中博康教育長が育鵬社の教科書について「必ずしも適当な教科書ではないと感じる」と、不採択を誘導する発言をしていたことも明らかになった。
 宮元氏の質疑は石川県のホームページで動画で見ることができる
    (http://www.pref.ishikawa.lg.jp/gikai/cyukei/documents/g110921a.asx)。




教科書検定はおかしい[正論2012年7月号]より

 ■ハル・ノート
最新日本史ではハル・ノートの作成に、米国財務省のソ連スパイ・ホワイトが関与していたとの脚注紹介が、「誤解を与えるおれがある」との理由で削除。
 ■外務省の官僚の思い
「実は私も横田喜三郎教授(東京裁判 史観の権威)の国際法の授業を受け、いま外務省の官吏として勤めている。その頃からおかしいと思っていたけれど、今になってつくづく自分の受けた毒害を痛感している…」と。
 ■学会
東京裁判を批判する考えを述べると、先輩が「君の言うことはよく分かる。自分も同感だ。しかしそれを学会で言ったりするなよ。就職できなくなるぞ」と注意する。というのは、東大法学部教授、憲法学の権威が、戦後すぐに東京裁判史観論者だったからだ。[正論 P86]
 ■大東亜戦争
最新日本史にマッカーサー証言をコメント無しで脚注に掲載。「マッカーサー証言について、誤解する恐れのある表現」との理由で、検定で削除。…新編日本史の時には検定に反論した。背後に居るものの存在を分かって下さいよという言い方で、削除された箇所が多くあった。
 ■外務省
育鵬社の中学歴史教科書のコラムに、マッカーサー証言を掲載した。検定で削除になり、文科省の教科書調査官に理由を聞いた。背背削除になったのか理由がはっきりせず「とにかくこれはダメ」というばかり・・・要するに外務省に都合の悪いことは削除されている…。



これが「史上最悪の高校教科書だ」
                    [正論 2012年7月号]より抜粋

■首相答弁より「重い」検定

 4月10日、自民党本部で文部科学部会と教科書議連(日本の前途と歴史教育を考える議員連盟)の合同会議が開かれ、文部科学省の担当者から高校教科書の検定結果について報告があった。そのさい、慰安婦を「動員した」「かりだされた」とする強制連行を意味する教科書記述があり、これに対して文科省は検定意見を付けず、そのまま通過させていたことが判明した。
 冒頭「私は総理のとき、『いわゆる従軍慰安婦の強制連行はなかった』と国会で答弁した。政府を代表してそう回答した。一体、いつ変更したのか?」と厳しい口調で、安倍元首相(教科書議連顧問)が文科省の担当者にむけて発言した。問題となった記述は、以下の2カ所だ。
 明らかに強制連行の書き方である。しかし文科省は、「この表現から日本軍の強制連行とは読めない」「専門的な観点からも意見がつかなかった」などと弁解した。安倍氏は、「じやあ、日本軍の強制じゃないというなら、誰が『かりだした』のか? 誰が『動員した』の?『かりだす』なんて日本軍以外、一体誰を指すの?」と、逐一問いつめた。それでも文科省は、「明確な記載がない以上は、検定意見がつかなかったということです」などと切り返したものだから、安倍氏は、「あなたは支離滅裂だ。そんな回答なら最初からしない方がいい」と、担当者を叱った。
 いわゆる慰安婦の「強制連行」をめぐつては、平成19年3月5日の参院予算委貞会で当時の安倍首相が「強制性はなかった」「慰安婦狩りのような強制性、官憲による強制連行的なものがあったといぅことを証明する証言はない」と答弁した。また同16日に政府は、「政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述も見当たらなかった」との答弁書を閣議決定している。
 しかし、文科省はこれに反する検定を行った。答弁した元首相を目の前にして、「かりだす」と奴隷狩りのように書いた教科書に意見を付けずに、歴史的に問題がないと判断して見せたのである。


■政府見解に違反

 拉致問題についても、「日朝間では日本人拉致問題が障害となって政治的交渉は頓挫している」(山川日本史A)と、拉致事性や被害者が外交の「障害」であるように記す教科書がある。中山恭子参院議員(元拉致担当大臣)は、これは現在の政府見解に反しているだけでなく、「執筆者は大真面目に、そう思い込んで」書いており、「本当に根が深い問題」だと懸念している。


■「虐殺否定説」は否認

 南京事件は、今回日本史と世界史の全ての教科書に掲載されている。なかには「殺害の人数について、日本では数万〜十数万人以上など諸説があり、中国政府は30万人以上を主張している。」(東書日本史A)、「現在、中国の南京市郊外の虐殺現場には侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館(1985年8月15日開館)があり、そこでは市民や武器を捨てた兵士など30万人以上が日本軍によって虐殺されたと表示している。」(実教日本史A)という記述もある。中国側の唱える「30万」虐殺や「南京大屠殺過難同胞紀念館」を紹介し、中国側のプロパガンダとされる「三光作戦」も掲載しているが(山川日本史B、東書吉・実教日本史A)、検定意見が付いていない。
 4月10日に文科省が示した資料であらためて分かったことだが、南京「虐殺否定説」を教科書に掲載させない方針が文科省に存在している。そこには「(南京)事件の実否について誤解するおそれのある記述や、犠牲者数について諸説あることに配慮していない記述について、検定意見を付し、修正がなされた」とある。「実否について誤解する」から意見を付けたというのは、以下の明成社日本史Bのことを指している。(波線は検定による追加、二重線は削除)
        
 明成社は昨年の申請本の段階で日本軍という主体を出さず、中国側にも責任があることを示唆した上で、被害者の数だけでなく事件全体の「実態」についても「論議」があるとして否定説の含みを持たせた。明成社の執筆陣には、櫻井よしこ氏、中西輝政氏、渡部昇一民らの名前があり、彼らの意向なのかもしれない。
 これに文科省が意見を付けた。「日本軍によって」と明記させた上で、「被害者数や実態」でなくて「被害者数とその実態」と書き変えさせた。つまり数に「諸説」はあっても「被害」自体には疑問の余地がないとして、「否定説」を斥けたのである。




◇竹富町を指導の方針 教科書「違法採択」是正求める。2013/02/28産経

 沖縄県竹富町教育委員会が法に反し、教科書採択地区協議会の答申とは別の中学公民教科書を採択、使用している問題で、文部科学省が違法状態を解消するよう指導する方針を固めたことが27日、関係者への取材で分かった。義家弘介(ひろゆき)文部科学政務官が近く、同町教委と県教委を訪問し、是正を求める。従わない場合、法に基づく是正要求や違法確認訴訟を検討する。民主党政権下では違法状態が容認されてきたが、安倍晋三政権は法に基づき、是正を強く求めていく考えだ。
 この問題は、石垣市と竹富、与那国両町で構成する八重山採択地区協議会が平成23年8月に育鵬社を選定。石垣、与那国町は答申通りに採択したが、竹富町は東京書籍を採択し、地区内で同一の教科書採択を求めた教科書無償措置法に違反する状態になった。
 このため文科省では県教委を通じ、竹富町に答申通り育鵬社を採択するよう再三指導したが、竹富町は従わず、昨年4月から町民寄贈という形で東京書籍を使用している。
 竹富町は来年度も同様に東京書籍を使用する方針だが、文科省は「竹富町の生徒だけに法的手続きに基づかない教科書を使わせることは法治国家として許されない」(文科省幹部)として、同町教委に加え、県教委も指導する。

■育鵬社版を使用するよう竹富町を指導 2013/03/02産経
 無償措置法が同一地区内での同一の教科書採択を求め、地方教育行政法は各教委に採択権を認めている。文科省は、採択権は無償措置法に従って行使されるとものとし、育鵬社版を使用するよう竹富町を指導したが、同町教委は拒否した。

■教科書採択、初の是正要求 2013/09/30産経
竹富町が始動拒否した教科書採択事件で、文科省は地方自治法に基づく是正要求の指示を10月上旬にも出す方針を固めた。国の是正要求は法令上、地方自治に対する最も強い措置で、教育行政では初めて。民主党政権化では、違憲状態が容認されていた。




「はだしのゲン」の五つの問題点
  希代の悪書を学校から追放する大運動を! 藤岡信勝(史 2013年11月号)


◇日本民族を悪鬼・劣等の人間として描く

 マンガ『はだしのゲン』(中沢啓治作)の問題点は、次の五点にまとめることができる。
 第一に、日本軍の残虐行為を控造した中国共産党のプロパガンダが、そのまま事実であるかのように描かれている。
 主人公ゲンのセリフとして、「首をおもしろ半分に切り落としたり」、「銃剣術の的にしたり」、「妊婦の腹を切りさいて中の赤ん坊をひっぱり出したり」、「女性の性器の中に一升ビンがどれだけ入るかたたきこんで骨盤をくだいて殺したり」したことが書き込まれ、この一文ごとに一コマずつの絵があてがわれている。血しぶきをたてている犠牲者はすベて女性である。あまりにひどい描写だ。特に最後のは言語に絶する。女性への冒涜でもある。
 これは日本人として、決して見逃しにすることのできない、日本民族を悪鬼・劣等の人間として侮辱する、絶対に許しがたい内容である。これらの蛮行は、一九三七年七月二十九日に起こつた通州事件で、中国人が日本人に対して実際におこなったことである(*注)。それを全く正反対に、日本人がやった残虐行為にすりかえたのである。しかし、日本人はこういう残虐行為をそもそも思いつかない民族である。
  *注
「旭軒(飲食店)では、四十から十七〜八までの女七、八人が皆強姦され、裸体で陰部を露出したまま射殺されて居り、その中四、五名は陰部を銃剣で突刺されていた。」(東京裁判却下資料より)


◇天皇への敬愛、国歌の指導が成立せず

 第二に、天皇に対する侮辱と罵言雑言が書き連ねられている。「あの貧相なつらをした、じいさんの天皇、今上裕仁を神様とありがたがり、デタラメの皇国史観を信じ切った女も大バカなんよ」。「いまだに戦争責任をとらずにふんぞりかえっとる天皇をわしゃ許さんわいっ」。「まずは最高の殺人者天皇じゃ! あいつの戦争命令でどれだけ多くの日本人アジア諸国の人間が殺されたのか」
 小学校学習指導要領は、「天皇についての理解と敬愛の念を育てる」ことを規定している。しかるに、このマンガは皇室否定の立場から天皇を罵倒し、罵言雑言を投げつけている。「今上裕仁」などという呼び捨ても左翼の用語法である。こうしたマンガを子供に与えることは明瞭な学習指導要領違反であり、教育行政の改善すべき深刻・重大な問題である。
 第三に、国歌・君が代の否定である。卒業式で君が代を歌うシーンで、ゲンは「なんできらいな天皇をほめたたえる歌を歌わんといけんのじゃ」と叫ぶ。その後のコマでは、「君が代なんかっ 国歌じゃないわいっ」とも言う。
 平成十一年八月十三日に成立した「国旗及び国歌に関する法律」は、「国歌は、君が代とする」と定めている。学習指導要領は、君が代を国歌として指導し、児童・生徒が歌えるようにし、式典においてこれを斉唱することを規定している。このマンガを子供に与えることは、日本国家の基本をなす法治主義を否定し、学習指導要領に違反する行為である。子供がもし、この部分を共感して読むと、国歌の指導は成立しなくなり、教育そのものの破壊となる。


◇原爆投下肯定の倒錯と史実の歪曲

 第四に、原爆の悲惨さを描いたはずのマンガに、原爆投下を肯定する記述がある。ゲンは、「原爆の破壊力と惨状がなかったら、戦争狂いの天皇や指導者は戦争をやめんかったわい、日本人は広島、長崎の犠牲に感謝せんといけんわい」と言い出す。
 日本は、原爆投下のはるか以前から終戦のための和平工作を始めていた。終戦をもたらした原爆に感謝すべきだというのは、許しがたい、倒錯したとらえ方である。
 第五に、根拠のない、誤った歴史が事実として多数善かれている。二つだけ例を挙げる。
 @ゲンは、「天皇陛下のためだという名目で日本軍は中国 朝鮮 アジアの各国で約三千万人以上の人を残酷に殺してきとるんじゃ」と、三本の指を突き出して糾弾する。
 こんな数字には何の学問的根拠もなく、中国共産党のプロパガンダに過ぎない。ちなみに東京裁判で国民党政府は、軍人の死傷者を320万人としていた。
 A「わしゃ日本が三光作戦という殺しつくし、奪いつくし、焼きつくす、でありとあらゆる残酷なことを同じアジア人にやっていた事実を知ったときはへドが出たわい」。
 「光」という漢字を「しつくす」という意味で使う用法は日本語にはなく、「三光作戦」は中国のことばと事実であって、そもそも日本語にはない。そうした作戦の事実も存在しない。


◇一人でも取り組める悪書追放運動

 しかし、『はだしのゲン』のこのような問題点があらわになったことは、従来やりたい放題をしてきた日教組教育の「終わりの始まり」になる。国民がこの事実を知れば、結論は明白だ。全ての親に問いかけたい。あなたは右の絵をあなたの子供に見せたいですか、と。「つくる会」は九月十一日文科省に教育現場からの排除を申し入れた。この運動は一人でもできる。学校から追放する一大運動を巻き起こすときだ。



はだしのゲン パネル展
    〜戦時を生きた子供達〜」にもの申す
 小松隆夫


◇市が主催する平和事業の一環

 掲題のパネル展が千葉県八千代市・勝田台市民プラザに於いて、九月一八日から二七日まで開催され、更に10月1日から10日まで、場所を市役所ロビーに移して開催されました。またこの間の九月二三日には「はだしのゲンと語る平和と歌」もプラザにて開かれ、「被曝された方による被爆体験講話」がありました。更に勝田台図書館(同プラザ内)には原爆関連図書コーナーが設けられておりました。
 これ等の行事は、同市が昭和六二年に平和都市宣言を行なった翌年の昭和六三年から「八千代市平和展」としてスタートし、平和事業の一環として(毎年)実施していると、市の広報で述べております。
 この「パネル展」の趣旨として、「パネル展では、漫画はだしのゲン1〜3巻の絵を使用して作成した『絵本はだしのゲン』を中心とした複製原画パネルを広島平和記念資料館からお借りして展示します。当時の子どもたちが戦争中どんな生活を送っていたのか、また、原爆投下によって、子どもたちに何が起こつたのか、その一端を伝えたいと思います。」とあります。
 また、はだしのゲンについては、「『はだしのゲン』は、広島市出身の漫画家中沢啓治氏による作者自身の体験をもとにした漫画で、(中略)作者の分身である主人公中岡元(ゲン)が、原爆で家族を失いながらも、戦後をたくましく生き抜いていく姿が描かれています。
 1945年(昭和20年)、ゲンが小学校2年生の時でした。いつもと同じように学校へ向ったゲンの頭上で原子爆弾がさく裂しました。それまでの彼は、空襲におびえ、食べるものにも不自由する生活であっても、家族に囲まれた幸せな日々を送っていました。しかし、たった一発の原子爆弾が、彼から大切なものを奪い、過酷な人生を歩ませることになるのです。」と紹介しております。


◇このパネル展の問題点

 今回展示されていたパネルには、特に問題とするほどのものは有りませんでしたが、これだけを見た大人が『はだしのゲン』を「健全な漫画本」と思い込むことが懸念されます。
 この『はだしのゲン』は、「作り話」であることを白状した吉田清治の『私の戦争犯罪 朝鮮人強制連行』の児童版と評すべき悪書です。『私の戦争犯罪』も、当時のメディアが煽り立てて「流行本」とした代物でした。
 今回のパネル展が「平和事業の一環」として開催されるのであれば、『はだしのゲン』はおよそ「平和」とは縁遠い内容のプロパガンダ漫画であり、この目的に『はだしのゲン』を利用するのは不適切な選択であると考えます。
 即ち、この『はだしのゲン』の後半は、日本人としては読むに堪えない天皇陛下に対する誹謗、中傷などの表現と歴史の改竄、捏造が随所に表れる、正に反日プロパガンダの漫画本であるからです。『はだしのゲン』の全体像を「パネル展」 で示さなければ多くの見学者は、『はだしのゲン』に対して誤った認識を持ってしまうことになりかねません。
 これは時を同じくして起きた島根県松江市教育委員会の学校図書における閲覧制限問題に通ずるものです。手続き上の問題は別として、松江市に寄せられた閲覧制限に対する反対意見が絶対多数を占めましたが、多くのマスメディアが後半部分の内容を紹介せず、前半のあどけない画像のみを報道したことが強く影響したものと感じます。


◇『はだしのゲン』の認識を正す

 この一連の流れを危倶した私たち会員有志(千葉七名、東京四名、神奈川二名)は、初日に会場を訪れて展示内容を確認し、会場前で『はだしのゲン』の「本性」を明らかにしたチラシ「毒害の秋」を配布しました。来館者のみならず、道行く人も大半が受け取ってくれました。メディアも産経、千葉日報、毎日、TBSが取材に来ておりました。
 その後、有志六名が市役所で「パネル展」の担当部署である国際推進室の室長と面談し、「パネル展」に対する意見具申を致しました。室長によれば「パネル展」は原爆の恐ろしさを認識して貰うものであり、『はだしのゲン』が適当なものと考えたとのことでした。汐文社版全10巻の前半と後半の巻では内容が全く異なるものであることを、9巻と10巻を示して「ご覧になっておりますか」と質問したところ、室長からは、「パラパラとは見ております」との回答でしたが、全く承知していないとの印象を受けました。そして予め準備していた「質問書」と「意見書」を室長に手渡しました(後日送られてきた回答は、予想通りの取るに足らないふざけたものでありました)。
 「松江市」騒動が、「はだしのゲン」のブームを引き起こし、公立図書館への予約急増と更なる増刷を招いてしまった結末は、皮肉にも「夏の夜の出来事」となってしまったように思います。











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